「お前はクズじゃ」と言われる秀吉 『どうする家康』の秀吉(ムロツヨシ)は、かなりイヤなやつである。 陽気ではあるが、でもきちんとイヤなやつである。 浅井長政に裏切られた金ヶ崎の撤退戦で、秀吉はしんがりを申しつけられる。(第14回) そのときの対応がかなり見苦しかった。 「こら死んだわ、おっかあ」とそもそもの命令が不服なのを隠さず、家康(松本潤)にも一緒に戦ってくれ、そうしないと裏切り者だと触れまわるぞ、と脅す。 家康に「くずじゃなお前は」と言われても「あんたのために言ってやっとる」と言い返す。 たしかにクズである。 とてもクズな秀吉である。 これがのちの天下人となる。 家康側ではない人たちへの悪意 秀吉を徹底してイヤな人物に描いている。 それが『どうする家康』の基本スタイルなのだ。 秀吉はどうしようもない小人物に見える。 これは、おそらく「そういう男が天下をとったら〜こうなる」という展開へ