デートのたび、相手の食事代を支払ってきた筆者。それは単に奢りたいからではないし、経済力を見せつけたいからでもない。彼女は、支払うことと「面子」や思いやりが密接に結びつく、中国文化のなかで育ってきたのだった。 この記事は、愛をテーマにした米紙「ニューヨーク・タイムズ」の人気コラム「モダン・ラブ」の全訳です。読者が寄稿した物語を、毎週日曜日に独占翻訳でお届けしています。 「誰が支払うか」でいつも大騒ぎ 彼がデザートを食べ終えた。付き合ってまだたったの3週間だけれど、いまこそ彼に、一番大事な質問をするときだと思った。 テーブル越しに手を伸ばし、彼の手を握る。それから目を見つめてこう言った。「共同口座を一緒に作ってくれないかな?」 彼はびっくりして大声で笑い出したので、隣のテーブルに座るカップルがちらりとこちらを見た。私が冗談を言っているわけじゃないと気づいてもらえるまで、喉がきゅっと締め付けられ

