著作権はどんな情報に及ぶどんな権利で、それは誰が持つのか。一番基本のお話は前回までで終わりました。そこで今回と次回は、読者に作品を見ていただきます。というのは、「人の作品を真似して似た作品を作ると著作権(翻案権)侵害だ」と説明しましたね。でもどんな作品にも、何かしら先人の作品と共通点はあります。 では、現実にどの程度似ていれば著作権侵害で違法になってしまうのか。いわば、「パクリとセーフの境界」はどこにあるのか。実際に盗作裁判になったケースを見ながら探るのが、この2回です。現に様々な場面で頭を悩ますし、トラブルも起きやすい分野です。 最初は世界を震撼させた、この裁判から。 ミッフィー対キャシー事件! どうでしょうか。両者静かにたたずんでいますけど、こんなに心躍る対決も滅多にないですね。「ミッフィー」(日本名うさこちゃん)は、いまだに高い人気を誇る、いわばキャラクタービジネスの先駆けのひとつ(