私たちの頭の回転は20代がピークであると言われてきた。それ以降、脳の処理速度は段々と低下して、物事を考える力は衰えていくというのが定説だ。 だが、『Nature Human Behaviour』(2022年2月17日付)に掲載された新たな研究によると、脳の処理速度は60歳になるまで低下しないという。 もしも鈍くなったと感じるのなら、それは慎重さや体の衰えといった認知以外の要因によるものと考えられるのだそうだ。 広告 脳の反応の低下は処理能力の低下によるものではない この研究で、ドイツ、ハイデルベルク大学のミッシャ・フォン・クラウス氏らは、120万人以上がインターネット上で参加した実験から得られたデータを分析している。 実験の内容は、画面に単語や画像が表示されるので、キーを押してそれらを正しく分類するというものだ。問題への反応時間と年齢を比較したとき、何が見えてくるだろうか? このデータでは
