食品から玩具まで「中国製は危ない」とのイメージが世界に定着した。 中国政府は輸出品の高度化へ政策転換、企業に“ハイテク化”を促す。 国家は笛を吹けど、最先端の医療機器や通信機器が本当に増える? 中国は「世界の工場」であることに誇りを抱いてきた。玩具から靴下、タイヤに至るまで、あらゆる労働集約型製品を出荷して輸出大国となり、中国経済は輸出を牽引役に、過去30年間、年平均10%近い成長を遂げてきた。 ところが今、その成長戦略にマイナス面があることを中国政府は悟りつつある。有害物質が混入したペットフードや練り歯磨き、「機関車トーマス」の玩具といった輸出品のために、「メード・イン・チャイナ」と表示された製品への反発が世界中で起きている。加えて、膨らみ続ける貿易黒字に、米国政府は対中経済制裁を検討している。 こうした問題を受け、中国政府は政策転換を急いでいる。一連の措置を講じ、輸出産業のあり方を変え