今季ダントツの本塁打数を叩きだした西武の4番、中村剛也。統一球の導入によって、その天性の長打力が際立つ結果となった 今シーズン、本塁打を10本以上記録したパ・リーグ16人、セ・リーグ19人の顔ぶれを見て気づくことがある。右投げ右打ち、左投げ左打ちの選手が多いこと、すなわちこれまで球界を席巻してきた「右投げ左打ち」が少ない。パは16人中1人、セはパより多いが19人中わずか5人しかいない。この現象を引き起こした最大の要因は、今季から導入された統一球にある。 従来の公認球にくらべ縫い目の幅が1ミリ広く、縫い目の高さが0.2ミリ低くなることによって、机上の計算では飛距離が1メートル短くなるはずだった。しかし、2010年の総本塁打数1605本にくらべ、今季は939本と激減、飛距離1m減どころではなかったのである。そして、その最大の被害者は右投げ左打ちの打者だった。 実は昨年も右投げ左打ちの本塁打は少