糖尿病前症は、通常より血糖値が高いものの糖尿病と診断されるまでには至っていない状態を指す。簡単にいえば、「リスクが高まっている糖尿病予備軍」ということだが、そうした人の80%が「自分は健康だ」と考えていることがわかった。 米国糖尿病学会が2013年、40歳以上の2型糖尿病予備軍1426人と医師601人を対象に聞き取り調査を行った。それによると、糖尿病予備軍である人の80%が「自分は健康だと思う」と答え、血糖や血圧、コレステロールについて医師に相談したことのある人は50%以下だった。一方で、医師は「糖尿病のリスクがある患者とは糖尿病や、高血糖値から起こる心臓病の予防について話し合っている」と回答している。 この糖尿病予防に対する患者と医師の認識の“食い違い”について、研究者らは医師によるリスクなどについての情報伝達が十分に機能していないと考えている。例えば、医師が体重コントロールやエクササイ