ブックマーク / apeman.hatenablog.com (14)

  • トリヴィアは所詮トリヴィア - Apeman’s diary

    ここでまとめられてる、先週私のTLにも流れてきた件。発端はこのツイート。 まあこの手の人間にはなんでも「サヨクの陰謀!」「グンクツ脳!」に思えるのかもしれないけど、ちょっと考えれば「赤紙」が戦時動員の代名詞として記憶されるようになったことにはちゃんと理由があることがわかります。 第一に徴兵検査は平時でも行なわれていたわけで、徴兵検査をうけて現役で入営もしたけど戦争にはいかずにすんだ、というひともいるわけです。これに対して予備役や後備役が動員されるのは戦争になりそうなとき、すでに戦争になっている時なわけで、徴兵検査より「赤紙」の方が戦争の記憶として印象に強く残っても不思議ではない。戦争が始まる前に徴兵検査を受けていた世代にとって戦時動員=赤紙なんだから。平時編成から戦時編成に移行すると人員が倍くらいになるんですから、戦争になれば多数の予備役・後備役が動員されたわけです、実際。 第二に、予備役

    トリヴィアは所詮トリヴィア - Apeman’s diary
  • だから(以下略) - Apeman’s diary

    側がシベリア抑留に関する文書を登録させていたことを先日のエントリでも指摘しておきましたが、ほとんど完璧なタイミングでロシアが口を出してきましたね。「歴史戦」の文字も勇ましい産経新聞の記事より。 http://www.sankei.com/world/news/151015/wor1510150035-n1.html まあロシア気で「登録撤回」を目指しているのかわかりませんが、自国の負の歴史に蓋をする試みをこれほどまでに非難しにくいかたちで行うことは、そう滅多に可能なわけではないでしょう。 なお、中国の申請書を見ると、このブログでも何度か言及してきた吉林省の公文書館(档案館)がノミネーターの一つとしてあげられていました。関東軍が隠滅しそこなった資料を保有しているところですね。

    だから(以下略) - Apeman’s diary
    carl_s
    carl_s 2015/10/16
    「中国の申請書を見ると、このブログでも何度か言及してきた吉林省の公文書館(档案館)がノミネーターの一つとしてあげられていました。」
  • これが21世紀の「進歩的文化人」(by 西尾幹二)だっ! - Apeman’s diary

    昨日発表された朝日新聞第三者委員会の報告書。私のTLは北岡伸一担当部分の話題で持ちきり、といった感じです。 吉田証言が怪しいということは、よく読めば分かることである。従軍慰安婦と挺身隊との混同も、両者が概念として違うことは千田氏の著書においてすら明らかだし、 支度金等の額も全然違うから、ありえない間違いである。こうした初歩的な誤りを犯し、しかもそれを長く訂正しなかった責任は大きい。 類似したケースはいわゆる「百人切り」問題である。戦争中の兵士が、勝手に行動 できるのか、「審判」のいないゲームが可能なのか、少し考えれば疑わしい話なのに、そのまま報道され、相当広く信じられてしまった。 当時の報道では「どうやって確認するのか?」という当然の疑問に対して、当番兵をとっかえて数えさせるんだ、というそれなりに合理的な「審判」の方法がちゃんと紹介されていたことは、当ブログの読者

    これが21世紀の「進歩的文化人」(by 西尾幹二)だっ! - Apeman’s diary
    carl_s
    carl_s 2014/12/23
    戦争犯罪の観点を抜きにしても慰安婦問題は過去の違法な労働問題に対する現在の姿勢の問題であるわけで、現代の若者は無関係にはならんのよな。なにせブラック企業が跳梁跋扈してるから。
  • 元「慰安婦」の証言を否認しなかった警察 - Apeman’s diary

    8月5日の『朝日新聞』の特集記事では次の論文が援用されていました。 藤永壮、「戦時期朝鮮における『慰安婦』動員の『流言』『造言』をめぐって」、松田利彦ほか編『地域社会から見る帝国日と植民地 朝鮮・台湾・満洲』、思文閣出版、 2013年 執筆者である藤永壮・大阪産業大学教授の講演会に先日行ってきたのですが(冒頭で永井和さんにも「先輩」として言及されていました)、講演でも援用され、上記論文でも扱われているある資料についてご紹介いたします。 問題の資料は「流言蜚語者処罰ニ関スル件」(京高秘第二三〇三号、1939年9月13日)という、京畿道警察部長名義の文書です。表題の通り流言蜚語の取り締まり状況を記録した文書ですが、その中に1938年の3月から翌39年の8月まで南京の「慰安所」にいた女性の取り調べ記録が含まれています。この女性は「第一線の娼妓は軍人と共に戦争に参加したることありて実に危険」(

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  • 右派は恨む相手を間違えている - Apeman’s diary

    「日は慰安婦問題で世界から誤解されている」「誤解されたのは吉田清治/朝日新聞/韓国ロビーのせいだ」という右派の認識そのものが「誤解」であることはいまさらいうまでもありませんが、ひとまず「誤解されている」という仮定を受け容れてみることにしましょう。では、一体誰が悪いのか? そもそもこの問題で日政府が主導権を握れなくなったのは、「民間業者が連れて歩いていた」などという稚拙な嘘をついたからです。こんな大嘘をついた政府の言うことがそうそう簡単に信用してもらえるわけがありません。さらに、「慰安婦」問題が注目を浴びた1990年頃であれば、自民党にも元軍人、元内務官僚の政治家が少なからずいたわけです。主計将校として「慰安所」設置に尽力した大勲位を筆頭に、です。彼らが率直に事実を話していれば、日政府のペースで「慰安所」制度についての認識が形成される可能性はあったのに、彼らは沈黙を守っていました。 そ

    右派は恨む相手を間違えている - Apeman’s diary
  • 「軍資金で強制連行もみ消し」証言の聴取者は豊田隈雄・元海軍大佐 - Apeman’s diary

    先日林博史・関東学院大学教授が公表した三警事件関連資料のコピーの一部をみることができたのですが、元海軍兵曹長の「もみ消し」証言を聴取していたのは豊田隈雄・元海軍大佐であったことがわかりました。敗戦後に戦犯裁判対策に関わった人物で、法務省の事業として行なわれた戦犯裁判関係者への聞き取り調査も行っています。おそらく、日経新聞の井上亮記者が調べたのと同じ資料の中に含まれていたものと思われます。 http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20100914/p2 http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20111021/p1 もう一つわかったのは、この元兵曹長は来予定されていた取材対象者ではなかった、ということです。別人に聞き取りを行なったところ、この来の取材対象者が電話で元兵曹長を呼び出していたので「併せて聴取」したと記載されています。取材対象者の気まぐれとい

    「軍資金で強制連行もみ消し」証言の聴取者は豊田隈雄・元海軍大佐 - Apeman’s diary
  • とんでもない勘違いをしている人々 - Apeman’s diary

    戦時中の売春強要(というよりむしろ端的に「組織的強姦」と呼ぶべきでしょうが)を敗戦後にもみ消すために軍の資金が使われていたことを示す史料の発見を伝えるニュースに、えらく勘違いをしたブコメをつけている人々がいます。 http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/DA3S11017642.html http://b.hatena.ne.jp/entry/www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014032302000122.html 具体的には id:iidabashi とか id:addaddadd とか id:enderuku とか id:ms6145vv とか id:ootori3966 とか id:taskapremium とか id:kumonopanya とかのことですが。 今回の発見

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  • 「河野談話さえ葬り去れば大勝利」脳の恐怖 - Apeman’s diary

    河野談話発表に至るまでの日政府による調査が不十分なものでしかなかったことは、私などもかねてから指摘してきたことです(例えばこれ)。そしてその後の研究者や市民団体による調査は河野談話の根拠を揺るがすどころか、より確かなものとしてきました。 したがって、いくら当時の聞き取り調査にケチをつけたところで河野談話をひっくり返せるわけではありませんし、維新の無責任な煽りに乗っかって安倍内閣が河野談話見直しを示唆するようなことでもあれば、深刻な「外交敗戦」が訪れるでしょう。「もういっそそこまで行った方がいいのじゃないか?」と思わないでもありませんが。 さらに、河野談話の根拠を問い直そうとするならば、第一次安倍内閣がついた嘘が改めて問題になる可能性もあります。当時日政府が集めた資料の中にはバタビア臨時軍法会議の記録が含まれていたにもかかわらず、「同日の調査結果の発表までに政府が発見した資料の中には、軍

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  • 日中戦争勃発直前の「廃娼運動」状況 - Apeman’s diary

    長年、活動を行ってきた廓清会と婦人矯風会は、一九二六年(大正一五)六月に廓清会婦人矯風会連合(同年一〇月以降、廃娼連盟と改称)を結成、一九二九年までの三年を第一期として運動を進めたが、一九三〇年から五カ年計画で一九三四年をめどに廃娼の実現を期し、第二期となる運動を展開した。 これに先だって一九二九年にジュネーヴで開催された国際連盟婦人児童売買委員会は、東洋諸国を対象とする「婦人児童売買実地調査」の続行を承認、翌三〇年五月、バスコム・ジョンソンを委員長とする三名の委員による調査団派遣が決定され、三一年六月にジョンソン調査団は東京に入った。政府や業者による実態の隠蔽工作にもかかわらず、三三年に発表された報告書では日の「公認妓楼」すなわち公娼制の存在が広く知られることとなり、これが「婦女売買」の土台をなしていることが明確に指摘された(「ジョンソン調査団報告書」『日女性運動資料集成 第九巻』一

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  • マスメディアがほとんどとりあげない安倍内閣の窮状 - Apeman’s diary

    しんぶん赤旗 2013年10月26日(土) 「政府資料の強制性否定 「慰安婦」問題 安倍内閣が強弁 赤嶺議員に答弁書」 この記事で問題にされている質問主意書(「強制連行を示す証拠はなかったとする二〇〇七年答弁書に関する質問主意書」)は現時点では質問文が公開され答弁書受領年月日が10月25日であることが明らかにされているだけで、答弁の文はまだ公開されていません。答弁文が公開されたらまたエントリを書く予定ですが、ここではこれまでの経緯を整理しておきたいと思います。 まず「強制連行を示す証拠はなかったとする二〇〇七年答弁書に関する質問主意書」が前提としている2つの質問主意書および答弁について。 平成19年3月8日提出 第166回国会 「安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関する質問主意書」(辻元清美) 質問文 答弁文 平成25年6月10日提出 第183回国会 「強制連行の裏付けがなかった

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  • 「寝た子を……」は差別主義者の定番の拠り所、そして秦郁彦の嘘 - Apeman’s diary

    msn産経ニュース 2013.10.23 「秦郁彦氏 慰安婦で寝た子起こしたのは誰」 タイトルを見ただけで読むに値しないことはわかってしまうのですが、そこをぐっと我慢して読み続けるととんでもないことが書かれています。 92年1月11日付朝日新聞は1面トップで、吉見義明中央大学教授が慰安所に軍が関与していたことを示す旧軍資料を見つけたと報じる。国会答弁で厚生省は関与していないので資料がないと答えたのを国が「偽証」したとこじつけ、他の大新聞も巻き込み、大騒動に発展させたのである。 問題の92年1月11日朝日新聞のトップ記事は次のような書き出しです。 日中戦争や太平洋戦争中、日軍が慰安所の設置や、従軍慰安婦の募集を監督、統制していたことを示す通達類や陣中日誌が、防衛庁の防衛研究所図書館に所蔵されていることが10日、明らかになった。朝鮮人慰安婦について、日政府はこれまで国会答弁の中で「民間業者

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  • 「河野談話」をめぐる初期報道について - Apeman’s diary

    今日、8月4日は「河野談話」が発表されて20年目の日です。ご承知の通り、この20年間日の右派が「河野談話」に対して続けてきた、恐ろしく稚拙だが粘り強い攻撃は、残念ながら相当な効果を発揮しています。真面目に「河野談話」を読んでいればおよそ言い出せないような言いがかりであることは従来当ブログでも示してきた通りです。今回は談話が発表された翌日、すなわち1993年8月5日の朝日、日経、読売3紙の報道によって、当時における「河野談話」の評価を振り返ってみたいと思います。 まずは朝日新聞。1面トップの他2面(含社説)、3面、社会面×2の5ページに関連記事が掲載されています。 談話の中身についての紹介はごく常識的なもので、ふつうに読めばこの談話の「慰安所制度」認識が、(1)「官憲等が直接」強制連行に関わったケースもあるが(2)多くは「斡旋業者ら」が募集したケースで、(3)強制の手段としても直接的な暴力

  • 慰安所従業員の日記、発掘 - Apeman’s diary

    毎日jp 2013年08月07日 「慰安所:朝鮮人男性従業員の日記発見 ビルマなどでつづる」 毎日jp 2013年08月07日 「慰安所従業員:日記発見 識者に聞く」 毎日jp 2013年08月07日 「慰安所従業員:日記発見 慰安婦の日常、淡々と 募集の時期は欠落」 ビルマとシンガポールの慰安所で働いていた朝鮮人男性の日記が発掘された、との記事です。おそらくこうした新資料の発見も、国際社会における「慰安婦」問題への関心の高まりが背景にあるのでしょうから、何十年前のことであれとりあげられるべき問題はとりあげられねばならないのだ、と改めて思います。 ところで、日記の発見者である安秉直・ソウル大名誉教授の「1990年代初め、慰安婦支援団体が実施する調査活動などを手伝った。だが、「強制連行」と最初から決めつけて証言集めをするような形だったので、運動からは手を引いた」というコメントを読んで大喜びす

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  • 慰安婦問題: 16年前から明らかになっていた資料がいまさら問題にされる事態の情けなさについて - Apes! Not Monkeys! はてな別館

    エントリは基的に07年4月19日づけのエントリの焼き直しです。 TOKYO Web(東京新聞) 2013年6月25日 「従軍慰安婦問題「強制連行」資料あった」(見出しを一部省略) しんぶん赤旗 2013年6月19日 「「慰安婦」問題 赤嶺氏に回答 政府資料に強制証拠」 オランダによる戦犯裁判の「慰安婦」関連資料は、第一次安倍内閣時代の2007年にも報道されたことがあります(以下、いずれも朝日新聞のデータベースサービス、「聞蔵IIビジュアル」による)。 朝日新聞 2007年4月15日 朝刊 「慰安婦、強制示す調書 東京裁判に各国検察提出 研究者確認」 日軍慰安婦問題をめぐり、東京裁判に提出された各国検察団の証拠資料の中から、占領支配したアジアの女性が日軍に強制的に慰安婦にされたことを示す尋問調書などを、林博史・関東学院大教授(現代史)が確認した。17日に日外国特派員協会で会見して公

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