物事は成功することが稀で、失敗する確率の方が高いのが普通です。ならば「イケイケドンドン」の占いよりも、たえず「慎重になれ」と呼びかける占いの方が当たる確率が高いのも当然です。 従って、占いの書は、アグレッシブな解釈よりも、慎重で何を言いたいのかわからないようなややこしい解釈の方が長い時間を経て生き残ることになります。 神道と仏教の分離によって、昭和初期の日本が暴走したのも同じように説明ができます。 神道は正しければ何でも成功する、みたいな傾向が強い教えです。江戸時代に国学者によって再編されてしまった神道は特にそうです。 それに対して仏教は、何もしないでじっとしている方が良いというものぐさな宗教であることはご存じの通りです。 昔の日本人は神仏混淆の宗教を作り上げることによって、このアクセルとブレーキを上手に使いこなして生活していたのだと思います。 国家神道の元となった国学者の教えはアグレッシ