5月9日にロシアで行われた独ソ戦戦勝記念パレードで、戦争宣言、戦勝宣言、そして核の言及を見送ったプーチン。その理由は『ここにきて、冷静さを取り戻したプーチン、それでも「核の脅し」をやめられないワケ』で示した通りだ。 侵略当初は、ゼレンスキー大統領のほうが早く停戦にもっていきたいように思えたが、現在はプーチンからその意思を感じ取れると専門家は話す。 プーチンは自身の政治目的を達成するために、東部ドンバス地方制圧に必要な策をとると見られており、それを「国家目標」としている可能性があるが、その一方でゼレンスキーから「クリミアを取り戻したい」という発言が出てきた。 この相違に専門家は最悪の場合は、国境線を挟んだ核戦争になることも想定されると指摘した。 小型核に対応できない 小野田治元空将(以下、小野田): 核の蓋然性はまったく変わっていません。ロシアの形勢が不利になればなるほど、その蓋然性は高くな