⑧戦争は共同体と共同体の間でおこる 「共同体と共同体の間」が極限の状態であるのは、商品交換が奇跡的な行為である以上に、「共同体と共同体の間」とは、力のある方が暴力的に略奪する、闘争が行われる領域であるからだ。原始社会から、共同体内は贈与交換によって成立してきた。それに対して、共同体と共同体の間は、極限的な領域として、闘争(戦争)は行われてきたのである。 大航海時代に行われた植民地での略奪とはまさにそのようなことである。欧州という共同体と部族的共同体が出会ったときに、力をもった欧州が暴力的に略奪する、あるいは暴力的に不当な交換をさせる、自らの共同体へと従属させたのである。これは現在の国家間や、文化圏間にも引き継がれているだろう。 絶対主義国家による国家と商人資本の提携は、一方で、世界市場における商人交換のために競争しながら、他方で、世界中の資源(金・銀・その他)を略奪し、各地の部族的共同体を