▼マスメディアの付加価値とは 既存のマスメディア企業は、このボトルネック部分を押さえることで力をつかんできた。テレビ局は番組製作のほとんどを下請け業者に委託しているといわれる。実際にコンテンツを作っているのは下請け業者なわけだ。しかし収益性ではテレビ局と下請けの製作会社では比較にならない。ボトルネック部分を押さえることこそが、高収益を上げる秘訣なのだ。 放送は免許制なので、免許を取得することでボトルネック部分を押さえることができる。しかし幾ら免許を持っていても利用者が少なければ、情報の流通量が伸びず、ボトルネックは生じない。利用者を増やし、流通量を増やすためには、いいコンテンツを取りそろえなければならない。どのようなコンテンツを取りそろえるのかが、既存マスメディア企業の付加価値である。この価値を高めることができた企業が、ボトルネック部分を押さえることができるわけだ。 立正大学の桂敬一教授は