ブックマーク / hyohyosya.hatenablog.com (1)

  • オクラホマ美紀さん2 〜放課後スイーツ編〜 - 飄々舎

    「ちゃんすよ」 美紀さんはたまにこの言葉を口にする。 標準語では「ちがうんですよ」。それが関西弁の「ちゃうんですよ」になり、さらにあせった美紀さんが早口になって「ちゃんすよ」になる。 つまり今、美紀さんはあせって何かを否定している。 「そろそろ着く頃だよね」 「ちゃんすよ」 「美紀さんおすすめの、ケーキが美味しい店、だっけ?どこ?」 「ちゃんすよ」 「最初に言ったけど僕、この辺の土地勘ないからさ。早く案内してよ。日が暮れちゃうよ」 「ちゃんすよ……」 僕が言葉を発する度に美紀さんの額に流れる汗の量が目に見えて増えていく。季節はまだ六月の初め。あいにくと空は曇りで湿度は少し高いが、汗ばむほど気温は高くない。 「迷ったんでしょ」 核心を突く僕の一言。 「ちゃんすよ」 「何が違うのさ」 「いや、その、ちゃんすよ。その、私かて、前に二回くらい来ただけなんです。しかもその時は友達と一緒やったし。でも

    オクラホマ美紀さん2 〜放課後スイーツ編〜 - 飄々舎
  • 1