京都市東山区の臨済宗建仁寺派大本山の建仁寺で十一面観音座像が盗まれた事件で、窃盗容疑で逮捕された三重県四日市市の自販機修理・加工会社経営、阿部逸男容疑者(59)が「祇園をぶらぶらしてたまたま建仁寺に入った」などと計画性を否定する供述をしていることが3日、京都府警への取材で分かった。府警は同日午後、阿部容疑者の身柄を京都地検に送検した。 府警によると、阿部容疑者は「たまたま建仁寺があったので入った。十一面観音座像を近くで見たらすばらしく、自宅で祈りたくなり移動させた」などと話しているという。観音座像に衣類をかけて持ち出したことについては「裸で持っていくのは失礼と思いコートを着せた」などと説明しているという。 しかし、府警は防犯カメラの映像を分析した結果、阿部容疑者は寺に長時間とどまり、拝観客がとぎれる機会をうかがっていたとみている。また、阿部容疑者が数年前から頻繁に京都を訪れていたことな