最高裁判所で意見聴取後、記者会見する土師守さん=東京都千代田区で2023年2月14日午後3時1分、和田大典撮影 1997年に神戸市で起きた連続児童殺傷事件など重大少年事件の記録が各地の裁判所で廃棄されていた問題で、最高裁の有識者委員会は14日、遺族の土師(はせ)守さん(66)から意見を聞いた。土師さんは再発防止を強く求め、最高裁事務総局の小野寺真也総務局長が「廃棄は適切ではなかった」と謝罪した。終了後に記者会見した土師さんは「一般国民と司法の常識は乖離(かいり)している。裁判所には変わってほしい」と要望した。 小学6年だった土師さんの次男淳さん(当時11歳)を殺害したとして殺人容疑で逮捕された当時14歳の男性(40)は、少年審判を経て医療少年院送致となり、記録は神戸家裁が保管していた。2022年10月に同家裁が記録を廃棄していたことが発覚し、その他の家裁でも重大少年事件の記録が廃棄されてい