人はなぜ「キモい」と感じ、キモいものにも魅かれるのか ナショナル ジオグラフィック日本版病気を防ぐのに有利な嫌悪感だが、その一方で「キモいもの好き」に利点も 「気持ち悪い」と感じることには進化上の意義がある──。1860年代後半、チャールズ・ダーウィンはそう提唱した。嫌悪感は先天的かつ無意識的なものであり、私たちの祖先が腐敗した食物を食べて死んでしまわないように進化したのだと。ダーウィンは、初期の人類のうち、そうした嫌悪感を抱きやすい者は生き残って遺伝子を残し、食において大胆な者は生き残らなかったという仮説を立てた。