題名:シダ植物の形状の特徴を数学的に再現する 報告者:エゲンスキー シダ植物はその端正な形状と手入れが少なくとも美しくみえることから寺院にも多く植えられ、また、観葉植物としても栽培されることが多い1)。例えば、京都の右京区北嵯峨にある浄土宗の寺院である直指庵2)の景観を見ると、図1のようにシダ植物はコケ植物と並んで寺院における和のテイストを如実に感じさせる、緑色の観葉アクセントとして非常に映える。 シダ植物とコケ植物はどちらも植物としての起源は非常に古く、シダ植物を分類した5綱、古生マツバラン綱、ヒカゲノカズラ綱、トクサ綱、シダ綱、前裸子綱のうち、特に古生マツバラン網の起源は、後期シルル紀から前期デボン紀(約4億2000万年前)にかける最古の維管束植物であり、シダ植物の原型とされる5)。シダ植物とコケ植物の違いについては文献4), 5)を参照されたいが、系統学的には、シダ植物はコケ植物と種