京大物理で3回生の時、物理の実験で「加速器」だの「ビーム」だのを始めてまじかにみた。今や25年以上前のことだ。これは、京大理学部物理学教室の中庭にあったバンデグラフというタイプの加速器で、A1実験の最後に金属の薄い箔に陽子をぶつけて、陽子が原子核にあたって向きが変わるラザフォード散乱という現象を観察する。 加速器といっても陽子のもつエネルギーは たかだか10MeV、 つまり 陽子の速度を光の速度でわると0.01 程度というあかちゃん加速器だ。解析使うコンピューターは穿孔テープ(だたの白い紙テープに穴があいているもの)でプログラムを読み、その読み取り機も手作り風で、コマンドはターミナルではなくてスイッチでいれるというものだった。当時すでに紙テープを作る技術は失われており(笑)、コードを理解している人もすでに去り、くしゃくしゃに折り畳まれた小さいメモの教えるとおりスイッチを上げ下げすると、陽子