「ブータン」という国名を聞いても、ピンとこない人が多いかもしれない。 大きさは九州ほど、人口は70万人弱。日本で、70万人以下の都道府県といえば、鳥取県しかない。 ヒマラヤのふもとの、この小さな国は、「世界で一番幸せな国」とNHKで紹介されていた。 また、世界初の禁煙国家としても有名である。 世界で唯一「チベット仏教」を国教とする「ブータン」は、大の「親日国」である。 仏教を信仰する国民性に加え、外見が日本人ソックリということもあり、お互いに相通ずるものを感じるのかもしれない。 しかし、かつて、ブータンと日本の「かけ橋」となった人物がいたことは、是非、知っておくべきである。 その人物とは、「西岡京治(にしおか・けいじ)」氏である。 彼は「ブータン農業の父」として、ブータンの人々に最も尊敬される日本人である。 1964年、西岡氏は農業指導のために、ブータンに渡る。 西岡氏が、まず植えたのは「