去る11月23日(勤労感謝の日)に開催された、リアルに「ブラック企業」を体感できる参加型エンターテイメント「THE BLACK HOLIDAY(ザ・ブラックホリデー)」(関連記事)。本イベントに参加してきたので、当日の闇深い様子をご紹介いたします。 ビル1階に到着するとフロア案内板に「スーパーミラクル」「ハッピー株式会社」と変な行間の入った表示が。そう、参加者はこの架空の健康器具販売会社「スーパーミラクルハッピー株式会社」の新入社員として“出社”するところからイベントが始まるのです。 エレベーターで上がると、早速「新入社員なら30分前に来て掃除をしておくものでしょ!」と待っていた先輩社員から叱責が。一息つく暇もなく、全員がそろうまで先輩社員の監視と怒号のもと、部屋の隅から隅まで掃除をさせられました。掃除中、まわりをよく見渡すと「残業なき労働に価値なし」「残業は1日10時間まで」「土曜日が出
ベルリン工科大学観光歴史アーカイブに所蔵されているKdFの旅行パンフレット。「休日の旅を 1938」とある=玉川透撮影 ■世界最大の旅行代理店 ナチスが1933年に発足させたこの組織は、「KdF」という略称で呼ばれ、イタリアのファシスト党が組織した「ドーボ・ラボーロ」(労働の後)をモデルとしていた。 「ナチスは、それまで富裕層のシンボルだった『余暇』を、労働者にも手の届くものにしようとしたのです」。ベルリン工科大学観光歴史アーカイブのハッソ・シュポーデ教授(67)は、こう指摘する。 シュポーデ氏によれば、ナチスが政権をとる以前から、ドイツは他国と比べても「休み」を重視するお国柄だったが、それでも多くの企業で有給休暇は年3、4日しか認められていなかった。たとえ休みがとれたとしても、旅行は何カ月分もの給料に相当する費用がかかり、当時の労働者たちには高嶺(たかね)の花だった。 「ナチスの幹部たち
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く