翔泳社が12月5日に刊行した『The Maker's Manual』はアメリカを中心に巻き起こっているメイカームーブメントを背景にした、「何かを作ってみたい方」のためのガイドブックです。日本でも盛り上がっているメイカームーブメントですが、本書の翻訳者である坪井義浩さん(スイッチサイエンス)は現状をどう見ているのか、お話をうかがいました。 ――今回『The Maker's Manual』を監修されましたが、坪井さんご自身はフィジカルコンピューティングや電子工作のどういったところに面白さを感じていますか? 坪井:1970年代、つまりApple Iの頃は、コンピュータといえば誰もがキットで自作する時代でした。もちろんはんだ付けも含めてです。僕はそのあとの世代ですが、まだそうした文化が残っていて、ラジオ工作もしました。それが楽しかったというのが元々です。 今の若い人は最初からコンピュータがあって、