子供たちが集まって劇をするということは、楽しい遊びであると同時に、おたがいの勉強であるということを忘れないようにしたい。 楽しい遊びであるからには、思う存分、自分が面白いと思うように、そして、人も面白がるようにやるのがいい。自分だけが面白く、人にはそれほど面白くないというようなやり方、あるいは、人を面白がらせようとばかりあせって、自分はそのためにかたくなったり、したくないことをしたりするのは、たいへんまちがったやりかたである。 劇というものは、がんらい、見せる方と、見る方とたがいに力をあわせ、気もちをそろえて、そこにできあがる美しい全体の空気を楽しむものなのである。 見せる方だけがいっしょうけんめいになり、見る方はそれをただ、じょうずだとか、へただとかいって、見ているのは、ほんとうに、子供たちの楽しい劇とはいえない。それは、いろんなよくない結果を生むはじまりである。 劇がおたがいの勉強にな