全長約2・5キロ。ショッピングモールをいくつも連結したような建物が一面に広がる。義烏国際商貿城。約7万5千の卸売業者が入居し、世界210カ国・地域との年間取引額が1500億元(約2兆4千億円)超という問屋街だ。 1年前に日本から出張で訪れた際は、4平方メートルほどの小さな店が通路を挟んで密集し、天井から床まで商品を並べた店先は欧州やアフリカから買い付けに来た人でにぎわっていた。それが今は同じ場所と思えないほど閑散とし、シャッターを下ろした店が多い。 靴問屋の男性(33)が「コロナで海外のバイヤーが来られないから、店を閉めている人が多い」と教えてくれた。義烏の強みは「一つの問屋の裏に一つの工場がある」とされる生産力。男性も地元で作ったスニーカーを1足20元(約320円)でアフリカに千足単位で輸出していたが「注文は1日1、2件で売り上げは去年の3割減。今までで一番きつい」とこぼす。 小物入れや