埼玉県飯能市の山林に大量の犬や猫の死体が捨てられていた事件。逮捕された動物葬祭業の男は、県警が不法投棄を把握し、死体を回収した後も、同じ現場に不法投棄を繰り返していた疑いがあるという。年中無休、24時間営業をうたい、県全域から広く客を集めながら、火葬せずに長期にわたり死体を捨て去っていた疑いも浮上。県警は余罪があるとみて調べている。 廃棄物処理法違反容疑で逮捕されたのは、三芳町藤久保の阿部忍容疑者(71)。県警によると、1983年から99年まで同町議を断続的に計3期務めていた。97年ごろからは町議のかたわら、ペットの葬儀を行う「花園ペット祭典」を個人で営業。電話帳に広告を出し、ワゴン車に仏壇を積んで依頼主のもとに出張していた。 だが、火葬施設は持たずに別の業者に委託していたため、葬儀での1匹あたりの利益はわずか千円ほどだったという。県警は、そうした経営事情が不法投棄の動機になったとみて