カーテンの隙間から差し込む日差しが眩しくて目を覚ました。あたしは枕元に置いたはずのスマートフォンを右手で探り当てた。七時半。 体を起こし、両手を上に大きく伸ばしてあくびをした。「ふああ」と少し間の抜けた声が出たのを覚えている。 「おはよう」と裕一に声をかけた。いつもと変わらない朝...
しかし、この戦争にはもっと論じなければならない問題がたくさんあると思います。そこで、この座談会ではもう少し違う切り口から議論できればと思っています。 まずは古川さんから、この戦争をどのように捉えているかお話しいただけますか。古川さんは北海道の大学で働いていますから、私たちの中でいちばんロシアの脅威を感じていると思います。 古川:いや、ほんとに(笑)。北海道から本州へは陸路で逃げられませんからね。攻められたら死ぬしかありません。 それはともかく、私もウクライナ関連の報道に関しては中野さんと同じ印象を持っています。とにかく「ロシアはひどい」「ウクライナはかわいそうだ」といった感傷的な報道ばかりで困ったものだなと。 別の機会にもお話ししたことですが、私はこの戦争で日本人が問われていることの1つは、ナショナリズムとどう向き合うか、ということだと思います。 戦後の日本では、「ナショナリズムは戦争につ
そして、今度は“小さくなってしまいました”。 そんな13cmの“マッド・デイモン”が拝めるのが『ダウンサイズ』です。 本作は、人間の体を13cm程度まで小さくするという“ドラえもん”的な最新技術が発明された近未来が舞台。小さくなれば今の乏しい資産も倍化する!という手軽に億万長者になれる方法の登場に、まるで今の“ビットコイン”みたいに一部の人々が殺到。“小さい人”のコミュニティが作られ、大盛況になっていくなか、“マッド・デイモン”演じる主人公の夫婦もまた興味を惹かれて…という物語です。一応、人口が増えすぎた地球での社会問題を解決するという大義名分がこの技術の開発にはあったのですが、小さくなりたい人は完全に贅沢な暮らし目当てというのが皮肉です。 そう、この映画は完全に社会風刺を狙った「ディストピアSF」になっています。 面白いのは本作の監督があの“アレクサンダー・ペイン”だということ。これまで
SF作家を指名手配 侵攻批判でロシア 2022年06月08日05時58分 ロシアの作家ドミトリー・グルホフスキー氏=2016年4月、ドイツ南西部シュツットガルト(EPA時事) 【モスクワAFP時事】ロシアの首都モスクワの裁判所は7日、SF小説「Metro 2033」で知られる作家ドミトリー・グルホフスキー氏(42)の逮捕を命じた。同氏はSNSなどでロシアのウクライナ侵攻を批判していた。内務省は、海外滞在中とみられる同氏を指名手配した。 「侵略者に勝利なし」 ウクライナ即時停戦訴え―ロシア人権活動家ガンヌシキナ氏 グルホフスキー氏はこの日、メッセージアプリ「テレグラム」で、「私はインスタグラムへの投稿でロシア軍の信用を傷つけたと糾弾されている」と指摘。「私はそこで言ったことをすべて繰り返す用意がある。『戦争をやめろ! 国民全体に対する戦争だと認め、そしてやめろ!』」と書き込んだ。 国際 コメ
三体からハードSFにハマった プロジェクトヘイルメアリー、星を継ぐもの、バビロニア・ウェーブ、天冥の標、息吹を読んで、今は果てしなき流れの果に、を読んでいる。 面白かったけどハードじゃなくてハマれなかったもの マーダーボットダイアリー 空のあらゆる鳥をランキングみたいなものを検索してみても似たりよったりのちょっと古い作品ばっかり 皆さんの面白かったハードSF書き込んでください 6/7 追記予想を超えるSF読者先輩様方からのコメント、ありがとうございます 自分の考えるハードSFが分からんとのコメントがあったので... 自分にもハードSFが何なのかよくわかってないが、空想科学の裏付け感が強くあるみたいな感じかなぁ 実際には、「読んで面白かった作品の作家がハードSFというジャンルで紹介されていることが多かった」、と帰納的な感覚でハードSFって呼んでるところがある。 星を継ぐものは進化論とかの話で
ジェラルド・バトラーが主演、突如現れた彗星による世界崩壊までの48時間を、徹底したリアリティと最新VFX映像で描いたリアルディザスターアクション『グリーンランドー地球最後の2日間ー』。この度、ディザスター映画の過去作から紐解く、いまの時代に求められた本作の魅力が語られる約2分の動画が解禁された。 >>『グリーンランドー地球最後の2日間ー』あらすじ&キャストはこちらから この度、解禁された2分特番は、映画評論家の森直人氏が「その時々で今、人類は何に恐怖し不安を持っているのか?というものを、時代性にあわせて作られている」とディザスター映画の系譜を過去作から紐解く。さらにディザスター映画として、本作がいまの時代に求められる要素を解説している。 過去作として紹介されるのは、人類滅亡が騒がれた世紀末に製作された『ディープ・インパクト』(1998年)、21世紀に入り環境問題が深刻化した時期に製作された
「女性だけの街」の元ネタと「優しさ」資源の話 https://note.com/aozora_aoina/n/n9a98e5d8df24 これを読んだがブコメだけでは収まらないので増田へ投稿する。 ブコメにも散見するけど「現代では腕力を伴わない機械がある」論が見えてないのは「その機械は男性が使用することを想定している」んだよ。 ホントに機械がある論者はマジで何もわかってなくて、例えば街インフラを整備するのに必ず出てくる機械である「パイルバンカー」の重量が一体いくらくらいなのかググってすら居ないだろう。 パイルバンカーは質量と加速度を用いてコンクリートやアスファルト、岩石などを砕くという性質上から機械自体の重量はある程度担保されておくべき機械であり、一般的な女性が扱える重量まで落とし込めばパイルバンカーとしての機能性能は実現しにくくなるのは明白。 パイルバンカーの問題を何らかのカタチで解決し
現代日本SFの全てがわかる。伴名練=編の超大型アンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』内容公開 英語圏のSFのみならず、中国SFや韓国SFも大きな注目を集めるようになった2022年——それでは、日本SFの現在は? 『なめらかな世界と、その敵』文庫版も大好評のSF作家、伴名練氏による2022年のアンソロジー情報を解禁します。タイトルは『新しい世界を生きるための14のSF』。最新世代の作家たちによる書籍化前の傑作たちを宇宙・AI・ポストコロナ・改変歴史など、テーマ別に14篇選出しています。さらに各作品テーマに合わせた伴名練によるSF入門コラム14本+巻末解説を併録! この1冊で現代SFの最前線に追いつける、文庫816ページの超大型企画。 『新しい世界を生きるための14のSF』 伴名練=編(ハヤカワ文庫JA) 装画:九島優/装幀:川谷デザイン衝突事故直前の車載AIが最後の審判を繰り広げ
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星敬さんの訃報。先日「ふと思い立ち」こういう日記を書いたばかりだったのだが。 最初の読み切りマンガが商業誌に載ったのは1979年の夏。東北沢と池の上から等距離の東大の宇宙航空研究所(JAXAの前身。跡地は現在東京大学先端科学技術研究センターに)の隣の風呂ナシ共同トイレ四畳半のアパートに住んでいた頃だった。その年末には早くも連載を持たされたので、もう少し広くて便のよい、そこからどちらの線でも一駅の下北沢の六畳の1DKに引っ越した。あいかわらず風呂ナシの物件だったけど。 まったくの偶然だったが、その部屋から歩いて2分のマンションに、当時豊田有恒さんが起ちあげたSF関係のクリエイターの事務所「パラレルクリエーション」が入ることになった。星敬さんはその現場責任者みたいな立場だった。 星さんと初めて会ったのは、実はその少し前で、小松左京研究会の発起人・土屋裕さん(故人)から紹介されたのだったと思う。
タレントの国生さゆりさんが小説投稿サイト「小説家になろう」にオリジナル小説を投稿していることが判明して大きな話題に。すでに約200話を連載しており、立派な“なろう作家”として物語を紡いでいます。 実は“なろう作家”だった国生さん(画像は国生さゆりInstagramから) 国生さんは2021年からオリジナル小説『国守の愛』を同サイトで連載中。R15指定が入ったSF作品となっており、第1章(全92話)、第2章(全78話)の完結を経て現在は第3章の25話目に突入しています。連載自体は以前から公表していたものの、積極的な告知をしていなかったため、コアなファンのみが作品を知っている状態が長らく続いていました。 そんな中、とあるTwitterユーザーが5月27日に「まさかまさかの、なろう作家デビューされていたとは…!」と連載を発見すると、国生さんは自身のTwitterで「ありがとうございます」と引用リ
「鳥の言葉」の解読に成功した若手研究者がいる。京都大学白眉センター特定助教の鈴木俊貴さんは、10年かけてシジュウカラの鳴き声を集め、鳥が言葉を話すことを突き詰めた。「僕は、シジュウカラという動物を世界で一番見てるんで」と話す鈴木さんの生態を、フリーライターの川内イオさんが取材した――。 世界で初めて鳥の言葉を解明した男 「今、ヂヂヂヂッて鳴いたでしょ。シジュウカラが集まれって言ってます。向こうに何羽か残ってるから、こっちに来てって呼んでますね」 「今、ヒヒヒって聞こえました? あれはコガラが『タカが来た』と言ってます。それを聞いて、シジュウカラも藪やぶのなかに逃げたでしょ。日本語と英語でダイレクトに会話しているような感じで、ほかの鳥の言葉も理解してるんです」 某日、まだ雪が残る軽井沢の森のなかを、京都大学白眉はくびセンター特定助教の鈴木俊貴とともに歩いた。シジュウカラの研究を通して、世界で
最高にポップでテッキーな最新型のAIコンゲーム小説が登場した。その名も、『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』。夢破れたAI技術者の三ノ瀬が、犯罪コンサルタントの五嶋と心ならずもタッグを組み、技術屋の知識と経験を総動員して一攫千金に挑む。ターゲットは、自動運転の現金輸送車、歌舞伎町ヤクザの若頭、博多の巨大カジノ、マカオマフィアの女ボス……。著者いわく、〝落ちても折れてもまだ諦めきれない奴らの人生逆転スラップスティック。AIを騙し、ヤクザを騙し、カジノも騙す、前代未聞の強盗作戦〟。 コミカルで軽快な語り口は、さながらエンジニア版《疫病神》シリーズ(黒川博行)か。もっともこの小説、ミステリ系の新人賞ではなく、2020年のハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作(応募時のタイトルは、「電子の泥舟に金貨を積んで」)。しかも、全3話のうちの第1話は、第9回創元SF短編賞で新井素子賞(選考委員特別
本記事の主旨は竹田人造『AI法廷のハッカー弁護士』が面白いのでみんな読もうである。したがって買っていただければ本記事は読まなくていい。 とはいえマクドナルドやうまい棒の値上げが相次ぐご時世、ゼロ知識で2310円する小説本を買えるのはイーロン・マスクと鹿鳴館キリコ様くらいだろう。そこで以下では、この小説がどう面白いのか、なぜあなたが2310円出すべきなのかについてご説明させいただきたい。 (※本記事には前半部分のネタバレがあります。気になる人は先に本を読みましょう) 裁判官AI時代の法廷サスペンス舞台は裁判官がAI化された近未来。主人公の機島きしま雄弁ゆうべんは、想像もつかない手段でAIの裏をかいて、次々と無罪を勝ち取っていくハッカー弁護士。というのがこの物語の大筋である。 ……ここでSFファンであれば「待て、なんで裁判官がAI化されてるのに、弁護士は人間のままなんだ?」と思われただろう。技
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