三洋電機は15日、半導体事業を手がける子会社「三洋半導体」(群馬県大泉町)を、米半導体メーカー「オン・セミコンダクター」に売却すると発表した。売却額は約330億円で、オン社が三洋半導体を完全子会社化する。三洋は昨年12月にパナソニックの子会社になったが、赤字基調が続く同事業は収益改善に向けた最大の懸案だった。 三洋は事業会社やファンドと広く交渉し、国内外に15ある三洋半導体の子会社すべてを買い取るとしたオン社と合意した。両社は共にアナログ半導体と呼ばれる分野に強みを持ち、品ぞろえ強化による相乗効果が期待できることも決め手になった。三洋の半導体事業の2010年3月期売上高は995億円。 三洋は、10年3月期に計160億円の営業赤字を出した不採算事業について売却などの整理方法を9月末までに決め、来年3月までに実行すると表明している。今後は小型モーター、コンプレッサーなど残る不採算事業の処理