Object-Oriented Conference 2024で発表した資料です。 https://fortee.jp/oocon-2024/proposal/b31c9818-3cb8-4350-adfe-cbc839cdf829 ビジネスの専門知識(ドメイン)を中心に据えたドメイン駆動設計に…
はじめに DDDの実装パターンとして、エンティティと値オブジェクトというものがあります。 ドメイン駆動一般に複雑な抽象論が多い中で、コードに近く一番イメージがつきやすいコード事例として出てくるため、ここだけは何となくわかるぞ!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今日はこちらの概要とそれぞれの使い道について書きたいと思います。 先にざっくりイメージ図をお伝えすると、こういう図を使って解説します。 何の目的で作るのか? ドメイン駆動設計は何を解決しようとしているのか こちらの記事で、ドメイン駆動設計のアプローチは以下の2ステップがあるということを書きました。 ドメインの問題を解決するための抽象的なモデルを作る. モデルをソフトウェア(コード)に落とし込む ※ ドメイン=ソフトウェアを適用して問題解決しようとする領域 DDDでは、このStep2の モデルをコードで表現するためのパターン
定期的にオブジェクト指向disを書いてしまってるのだけど。 とりあえずオブジェクト指向の話をすると定義が人によって違いすぎるので、改めてここでの定義を書いておくと 、基本的にはOMTの「データ構造と振る舞いが一体となったオブジェクトの集まりとしてソフトウェアを組織化すること」 に従うのですが 「1990年に流行りソフトウェア開発のすべてを飲み込み、いまとなっては人それぞれ定義が違って技術的議論に使えなくなった、主にオブジェクトを基本単位としてプログラムを整理するやりかたを指すマーケティング用語」 という感じです。 ほとんどの場合で人によってオブジェクト指向の指す範囲が違いすぎて、技術的知見の共有には使えなくなっています。でも、いずれの定義にしろオブジェクトを基本単位にするというのは重要ではないかと。 ソフトウェアの組織化の単位としてオブジェクトを使うというのが大事で、データの搬送に構造体代
/// <summary>契約金額</summary> public class ContractAmount { public int AmountIncludingTax; public decimal SalesTaxRate; } 当然データの入れ物(以後データクラスと呼称)だけでなく、税込み金額を計算するロジックが必要です。ここであまり設計を考えないと、この手の演算ロジックはデータクラスとは別のクラスに実装されることが多いです。以下のようにControllerに実装されることが多いのではないでしょうか。 /// <summary>契約コントローラー</summary> public class ContractController { private ContractAmount _contractAmount; /// <summary>税込金額を計算する。</summary>
オブジェクト指向言語でドメインモデルを実装することが当然のように行われていますが、Go で開発したり、Haskell で遊んだりしている中で、他のパラダイムの言語で実装するのはどうなんだろうかという想いがありました。 そんな時に出会ったのが、Domain Modeling Made Functional: Tackle Software Complexity with Domain-Driven Design and F# という本です。 概要 構成 ドメインを理解し、モデリングする 端的なフレーズ Database-Drive-Design や Class-Driven-Design との違い 型、型、型 関数型言語による実用例 恐怖のモナド さいごに 参考 概要 本書は、とある会社の受注とその関連業務をドメインとし、モデリングして、実装していくという内容です。紙ベースで行われている業務
はじめに 私自身は今年の 7 月にドメイン駆動設計(DDD)を実践する企業に転職したばかりで DDD 実践歴は浅いのだが、最近は開発業務の他にも中途採用者の DDD 教育や 現場で DDD!2nd のドライバー役をする機会を頂くなど、DDD の布教活動にも少し関わっている。 その中で「DDD ムズイ」という言葉をよく聞いたので、DDD の実践に悩んでいる人向けにサンプル問題の解説を通して、実は DDD 自体は難しくないんだよってことを教える目的で本記事を書いた。 TL;DR(最初に結論) DDD 自体はドメインを中心にモデリングと実装をイテレーティブに繰り返す設計プロセスであり、モデリングと OOP の理解があれば誰でもできる。 難しいのは DDD 自体ではなくて、モデリングまたは OOP である。特に「良いモデル」を得ることは非常に難しい。 なので「DDD ムズイ」と感じる人はモデリング
オブジェクト指向のハードコアは2019年5月25日にゼロベースサロンで行われたイベントです。「オブジェクト指向」というキーワードについて、プログラミング、デザイン、哲学などの分野を横断しつつ知的な議論ができました。記録映像は必見。 企画意図/招待状 この研究会の企画意図については、私が送った招待状を見ていただくのが早いでしょう: いくつか異なる分野で「オブジェクト指向」がキーワードとして注目されています。昨年からGUIデザインの分野では「オブジェクト指向ユーザーインターフェイス」(OOUI)の議論がホットです。ソフトウェア開発の分野では、数年前からオブジェクト指向の見直しとしての「ドメイン駆動設計」(DDD)が広まっています(※原著である英語版から日本語への翻訳は数年遅れています)。さらには「オブジェクト指向存在論」(OOO)も思想業界でブームになっています。 これはもうオブジェクト指向の
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