18歳になるまでカップラーメンを食べたことがなかった。幼少期にアトピーがひどかったせいで添加物が入った食べものを医者から禁止されていたとか、それによって母親がラーメンを私から遠ざけていたとか、そもそも当時の自分はすごく少食で一人前の食べものをほとんど食べきれなかったとか、思いつく理由は複数ある。けれどいちばんの要因はたぶん、家のなかでカップ麵を見たことがなかったからだ。 (生湯葉シホ『音を立ててゆで卵を割れなかった』アノニマ・スタジオ、2025) こんばんは。この《家のなかでカップ麵を見たことがなかったから》18歳になるまでカップラーメンを食べたことがなかったという話は、双子のライオン堂(東京赤坂の本屋)の店長である竹田信弥さん言うところの《祖母が本を買うことに寛容で、本であればなんでも買ってくれるひとだったことが幸いし、中学3年生の夏からあらゆる興味の本を買っていく日々が始まる》という話

