リビア北中部シルトで、カダフィ大佐が隠れていた排水溝トンネル内をのぞく反カダフィ派兵士=2011年10月20日、AP 【エルサレム花岡洋二】リビアの最高指導者だったカダフィ大佐(69)が20日殺害された状況について、現場で撮影された動画や反カダフィ派「国民評議会」関係者の証言などから、大佐が生きたまま拘束され、移送途中に一部兵士により銃殺された可能性が高まっている。評議会は22日にも「全土解放」を宣言する見通しだが、無抵抗の状態での殺害が明確となれば、大佐支持派らの反発は必至で、国内の混乱をさらに招きかねない。国際人権団体は、国際法における違法な「処刑」の可能性を指摘、評議会に殺害の経緯の徹底調査を求めている。 ◇生きていた大佐 反カダフィ派の兵士らが携帯電話などで撮影した動画はテレビやインターネットを通じ、世界中に報じられた。映像によると、生きているカダフィ大佐らしき男が複数の兵士に囲ま