環境省は29日、東京電力福島第一原発事故に伴う福島県の甲状腺検査結果と比較するため青森、山梨、長崎3県で実施した甲状腺検査の詳細結果を発表した。6~18歳の各年代で小さなしこりなどがある「A2判定」(2次検査の必要なし)の割合はいずれも50%台後半で、40%台前半~50%台前半の福島県の方が低かった。 同省が8日に発表した3県全体の速報値でも「A2判定」の割合は福島県が低く、同省の担当者は「年代別でも傾向は同じで、福島に特異な現象は見られない」としている。 検査対象の年齢が同じで比較可能な6~10歳、11~15歳、16~18歳の各年代別では、3県はそれぞれ「A2判定」が最も多く、半数以上を占めた。福島県は6~10歳、16~18歳の年代で、しこりなどがない「A1判定」が50%を超え、「A2判定」は40%台前半だった。同省は「検査人数の違いなどを総合的に考慮すれば、数%の違いは大きな差ではない