「正義」をテーマにした講義で知られる米ハーバード大のマイケル・サンデル教授が5月30日、西南学院大(福岡市早良区)に招かれ、国内の地方大学で初めて教壇に立った。同大創立100周年とRKB毎日放送創設60周年を記念した企画で、教授は「若者の希望と幸せの創造」と題し、名物の対話型講義を披露した。若者を中心に約7600人の申し込みが殺到するほどの人気で、抽選などで選ばれた874人は“サンデル流”の魅力に引き込まれ、活発な議論を展開した。【井上俊樹、三木陽介】 <私が知りたいのは震災という経験が皆さんの希望や夢にどういう影響を与えたのかということです。震災前に比べ、将来に悲観的になったという人は手を挙げてください> サンデル教授が真っ先に取り上げたテーマは、東日本大震災後の日本についてだった。 大学でエネルギーを学んでいるという男子学生が口火を切った。「原子力関係の仕事をしたいと思っていたが、自分