イスラエルのテルアビブ大学や英ブリストル大学などに所属する研究者らが発表した論文「Angular Momentum Flows without anything carrying it」は、粒子の角運動量が粒子から切り離されて、それ自体で2つの場所の間を移動できる可能性を理論的に示した研究報告である。 物体の回転運動の勢いを表す物理量である「角運動量」は、必ずその物体と一緒に移動すると考えられてきた。しかし、この研究では、量子の世界において、角運動量が物体から離れて単独で移動できる可能性が示された。 keyboard_arrow_down 研究内容 keyboard_arrow_down 研究評価 研究チームは、反射壁で囲まれた箱の中にスピン1/2の粒子を置いた思考実験を行った。箱の左側の壁は完全反射、中央には高反射性の仕切り、右側の壁はスピン依存性(z軸上向きスピンに対しては透過させ、z