ゲームにのめり込んで日常生活に支障をきたす「ゲーム障害」。中学生の頃にゲーム漬けの日々を送り、回復した経験を持つ長崎市の増田貴久さん(46)はその後、依存症治療の専門病院に勤めるなどして知見を積み、現在は全国の学校や自助グループで講演活動を行っている。増田さんは「家族など周囲の関わり方が本人の症状を左右する」と訴える。 (梅本邦明) 【画像】ゲーム依存症の子どもの特徴 偶然の再会が契機に 増田さんは中2の春、不登校になった。いじめられ、勉強の成績も思うように伸びない。「こんなはずじゃなかった」「死にたい」「消えたい」。苦しさを忘れようと毎日7~8時間、テレビゲームに熱中した。親はそんな増田さんを叱らず、「なんとかなるよ」と笑って話していたという。 1年が過ぎた頃、ゲームセンターで小学校の同級生と偶然、再会した。彼も不登校だった。自宅に誘って一緒にゲームで遊んだり、公園で遊んだりするようにな