僕たちは「好き嫌いを言うな」と幼少の頃から教えられる。 食べ物の好き嫌い、人の好き嫌い、いずれも好ましくないこととされている。 好き嫌いを言うことが単なる我儘とされる社会は何となく息苦しく感じられる。 初出 2017/9/28 人との付き合いは厄介なものである。 相性が悪い人もいるし当然に好き嫌いもある。 真っ当な社会人ならば、特にサラリーマンならば好ましく思わない人とも付き合っていかなければならない。 人はひとりでは生きていくことができない。自分以外の人たちと色々と関わり合ってしか生きていくことができない。有史以来人間という生き物に課せられた十字架、それが人付き合いというものである。 僕がいやだなあと思う言説は「嫌な人と付き合うことで成長し人格の陶冶がなされる」といった類のものである。あるいは嫌な人とも付き合えるのはその人の器量が大きいことの証であるといった類の物言いも嫌である。 この手