妊娠中の母親の飲酒は、胎児・乳児に対し、低体重や、顔面を中心とする形態異常、脳障害などを引き起こす可能性があり、胎児性アルコール・スペクトラム障害といわれます。胎児性アルコール・スペクトラム障害には治療法はなく、唯一の対策は予防です。また少量の飲酒でも、妊娠のどの時期でも影響を及ぼす可能性があることから、妊娠中の女性は完全にお酒をやめるようにしましょう。 妊娠中のお母さんが飲酒すると、生まれてくる子どもに様々な影響を残すことがあり、胎児性アルコール・スペクトラム障害(Fetal Alcohol Spectrum Disorders, FASD)と呼ばれています。胎児性アルコール・スペクトラム障害は幅広い症状を含み、名称や診断基準も複数提案されています。 その中核ともいえる胎児性アルコール症候群(Fetal Alcohol Syndrome, FAS)については、1996年に出された診断基準