「アカウキクサ」が繁茂し、真っ赤に染まった田んぼ=2020年5月12日午後3時33分、兵庫県丹波篠山市内で 田植えがほぼ終わった兵庫県丹波篠山市内で車を走らせていると、異様な光景を見つけた。一面に錆びた鉄をまいたように赤茶けている田んぼ。植えられたばかりの苗は「赤土」にも似た水面から弱々しく顔をのぞかせている。正体はシダ植物の「アカウキクサ」。在来、外来の両種があり、在来は希少種で保護対象だが、ほとんどの場合は外来という。市は外来種について、景観上の問題や農作業への影響から駆除の施策が必要かどうか、検討を進めている。大きな害はないものの、厄介な面もあるようだ。 アカウキクサは繁茂しても突然、消失する場合がある。稲の成長自体にも大きな害がないとされるが、市によると、風で流れて大きな固まりになったアカウキクサが植えたばかりの苗を倒してしまうことがあり、最悪の場合、全面植え替えになるケースもある