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academicとセルクマに関するconsigliereのブックマーク (7)

  • 文系だって捏造する - Cask Strength

    NHKのクローズアップ現代、今日の題目は「揺らぐ科学の信頼〜東大・論文ねつ造疑惑〜」。それを見ている親が、誰に言うでもなく、「まあ理系や考古学はともかく、文献を扱う分野で捏造ってことは難しいだろう」とひとりごちているのですが、何をおっしゃる。 大分前のことであるが、いくら探しても注に記されている史料がないので、直接筆者に史料の所在を尋ねた学生がいる。聞かれたその高名な学者は、途端に絶句し、何々家所蔵文書と記されているその家がなくなった、と答えたという。つまり注記の史料は、自分の仮説を実証するために捏造したもので、初めから架空のものだったのである。 ――中尾尭・村上直・三上昭美編『日史論文の書きかた』(吉川弘文館) 特に歴史学は政治的プロパガンダに利用されやすいので。

    文系だって捏造する - Cask Strength
  • 「注、訓にわたる全備せる校勘」 - Cask Strength

    ツイッターのタイムライン上の流れでいろいろと思うところがあって書いています。 林望氏は『イギリスはおいしい』で作家としての地位を確立し(念のために申し上げれば、愉快なではあります)、最近も『謹訳 源氏物語』『謹訳 平家物語』の評判が良いようです(未読)。しかし、末永く参照されるであろう、氏の領ともいうべき業績は以下の2点だと思うのです。 「遊仙窟の諸につきて」(『東横国文学』13号、1981年) 「遊仙窟文校勘記」(『東横学園女子短期大学創立二十五周年記念論文集』東横学園女子短期大学、1981年) 日の古典文学を勉強しようとしている人にとっては必備だと思います(『書誌学の回廊』も読んでおくといいでしょうけれども)。 遊仙窟校注 - Cask Strengthを書いた時には少し遠慮したので生ぬるいことを言っていますが、この『遊仙窟校注』の校注者が林氏の校勘記に言及していない時点で、

    「注、訓にわたる全備せる校勘」 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2017/08/24
    なぜか遊仙窟は重要な仕事が途中で放置されてしまう・・
  • 辞書の語義説明をそのまま用いるのは「語釈」ではない - Cask Strength

    注釈書や論文を拝見していると「語釈」と称して『日国語大辞典』や『大漢和辞典』といった辞書の語義説明を引用してそれっきりということが往々にしてあります。 〇大乗経 大乗の教えを説いた経典(日国大)。 たとえば、このような「語釈」に何の意味があるのか。いろいろな考え方があろうかと思いますが、もし私が指導している学生がそのようなレジュメを出してきたら即刻やり直しを命じます。大漢和の語釈は誤っている、日国の初出例よりも古い例だ、という指摘ならまだ有意義なのでしょうけれども・・・ あえて書名は伏せますが、昨年刊行された注釈書がその点ですごかった。書は校異が詳密で、補説にも見るべき点が少なくないように見受けられるのですが、語釈については凡例で、 語義は、以下のものを参照し、引用・摘記する場合は略称をもって示した。日国大(『日国語大辞典第二版』小学館。なお、縮刷版も適宜参照した。略称、日国大縮刷版

    辞書の語義説明をそのまま用いるのは「語釈」ではない - Cask Strength
  • 「全て」ということ - Cask Strength

    越境する古事記伝 作者: 山下久夫,斎藤英喜出版社/メーカー: 森話社発売日: 2012/09メディア: 単行 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る ある必要があって書を部分的に読み返していたのですが、ふと、以下の文が目にとまりました。 その営みは、『古事記』文の全てにわたって訓みを記した『訂正古訓古事記』として結実する。 (金沢英之氏「神話から現実へ」180頁) 「その営み」というのは、宣長が『古事記』から「古伝」を再構築する営みということです。 もちろん、この文章自体は何の問題もなく首肯されることなのですが、もし試験の解答にこう書かれてあって、揚げ足取りの好きな教員が採点をしていたら不正解にされかねません。 (『訂正古訓古事記 下』http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2578742/15)「十三丁一行目、赤線で囲った「免寸」、訓

    「全て」ということ - Cask Strength
  • 『風土記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫) - Cask Strength

    校訂文・読み下し文(脚注付き)・現代語訳を完備した最新の『風土記』の注釈書が文庫で刊行されました。ありがたいことです。 風土記 (上) 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 中村啓信出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2015/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る風土記 (下) 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 中村啓信出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2015/06/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 中村啓信氏といえば、『新版 古事記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫、角川書店、2009年)において「文は、可能な範囲で底の形態および字体を尊重して活かすことに努めた」(462頁)わけですが、その方針はこの『風土記』においても踏襲されています。そのことの意義については

    『風土記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫) - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2016/07/06
    「共著者」の説をどう扱うべきかというのはなかなか難しい問題だ
  • 学会の研究発表会に行くメリット――声に出して読みたい学術用語 - Cask Strength

    一般人にはあまりなじみがないでしょうけど、人文系の学会はだいたい春と秋(あるいはどちらか)に大会を行なうことが多く、五月以降はまさに「学会シーズン」といえる時期です。 今月は所属学会の大会が一つあるのですが、他の週末も、後輩の応援と、とある打ち合わせのために某学会行事に出席します。 学会行事に参加するメリットは、最新の研究成果を拝聴できるというだけでなく、懇親会でいろいろな人と親睦を深めて情報を交換できるという点が大きいのですが、教壇に立つなど人前で喋る機会が増えてきたところで別のメリットにも気づきました。 学会の共通理解として、あるモノをどうよむのか、ということを学ぶことができるのです。 文章で書くだけなら気にとめなかった表現や語句も、いざ「音読せよ」と言われたら「えーと、どうよめばいいかな・・・」と思うことが結構あるのです。 一例。出土資料や写などで、字があることはわかっても虫喰や欠

    学会の研究発表会に行くメリット――声に出して読みたい学術用語 - Cask Strength
    consigliere
    consigliere 2015/12/16
    □を「ハコ」をよんだのは個人的には面白かったのであった
  • 学位請求論文口述審査での "Snake Fight" についてのFAQ  - Cask Strength

    FAQ: The “Snake Fight” Portion of Your Thesis Defense - McSweeney’s Internet Tendency のざっくり和訳です。 外国と日、あるいは学部によっても仕組みは異なると思いますが、まあ細かいことはさておき、これから口述審査に立ち向かう候補生には参考になるでしょう。(え 私も昔ヘビと戦ったよ! Q ヘビを殺す必要はありますか? A 大学の指針ではヘビを「打ち負かす」必要があることになっています。これにはいろいろなやり方があります。多くの学生はヘビと格闘することを選びますが、ヘビを混乱させて罠にかけるためのおとりや落とし穴を作る者もいますね。笛を演奏してヘビを寝かしつけ、窓の外に放り投げた学生もいました。 Q みんな同じヘビと戦うのですか? A いいえ。キャンパスに飼われている多くのヘビのうちの一匹と戦うことになります

    学位請求論文口述審査での "Snake Fight" についてのFAQ  - Cask Strength
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