「日本人の夫に勝手に離婚届を出された」「だまされて署名させられた」。外国人女性から相次ぐ「無断離婚」の相談を受け、関西の外国人支援団体などで作る「リコン・アラート」は、支援者向けの対応マニュアルを出版した。夫婦の署名がある離婚届を役所に提出すれば離婚が成立する日本の制度は世界でも珍しく、手続きを理解していない外国人がトラブルに巻き込まれる例が多い。「深刻な被害を救うため、支援を広げたい」という。 署名を偽造 先月下旬、近畿地方の家庭裁判所で、日本人男性が勝手に出した離婚届を無効とする判決が言い渡された。 訴えていたのは、外国籍の30代女性。2013年に子供2人の親権者を男性とする届を出されたことで、男性と口論となり別居。子供たちと十分に会えなくなり、17年、離婚の無効確認と子供の引き渡しなどを求めて提訴した。 判決では、男性は、女性が別の紙に書いた名前を下敷きにして署名を偽造したと認定。一