20日午後1時40分ごろ、京都市北区下芝本町の駐車場で、男(83)がワンボックス車を物色しているのを、中国武術団体「拳武会日本総本部」の最高師範、栗崎佳子さん(45)(京都市北区)らが見つけ、携帯電話で110番した。 男は逃げようとしたが、栗崎さんはすぐに男の右腕をひねり上げ、右ひざを払って取り押さえた。駆けつけた京都府警北署員が窃盗未遂容疑で現行犯逮捕した。 同署関係者などによると、栗崎さんは、7歳から中国拳法を始め、中国武術の八段に認定されている国内屈指の実力者。台湾での国際試合に日本代表男子チームの総監督として参加し、この日帰国。立ち寄った本部近くの駐車場で犯行を目撃した。 組み伏せられた男は「放してくれ。痛い、痛い」と叫んでいたというが、栗崎さんは「お年寄りだから、優しい技にしたんですが……」と話していた。