ふとした拍子に負担がかかったり、姿勢を変える時に腰が痛いと感じる経験をした人は多いだろう。日本人の80%は一生に一度は腰痛を経験するといわれている。さらに、病気やけがなどで自覚症状を持つ人のうち、腰の痛みを訴える人の割合は男性で1位、女性では肩こりに次いで2位(平成22年国民生活基礎調査)。腰痛は誰もが経験するといっても過言ではない。 これほど多くの日本人が経験する腰痛の診断や治療方法がここ2年間で変わってきたという。きっかけは、2012年、日本整形外科学会と日本腰痛学会がまとめた「腰痛診療ガイドライン」にある。腰痛と診断されて、今までいろいろな治療を試みたがなかなか回復しなかった人に明るい知らせとなるのだろうか。原因が判断しにくいという腰痛の見極め方について2人の専門医に話を聞いた。 腰痛の常識は変わった? 「平均寿命が長くなるととともに腰痛を訴える患者が急増しました。それに伴って手術方