2月5日、衆参両院がそれぞれ開いた議院運営委員会理事会で、3月25日に日本銀行政策委員会審議委員の任期を迎える宮尾龍蔵氏の後任として、原田泰・早稲田大学教授を政府側は提示した。原田氏は最近著『日本を救ったリフレ派経済学』(日経プレミアシリーズ)の書名でも明らかなように、いわゆるリフレ派の代表的論客として知られている。 リフレ派とは、主に金融政策によってデフレ(物価の継続的下落)から脱却し、経済を安定化させる低インフレ状態への移行を主張している人たちを指している。現在の日銀の黒田東彦総裁、岩田規久男副総裁はリフレ派として知られている。実際に現在日銀の金融政策の方向性は、インフレ目標政策や積極的な量的緩和などリフレ政策のメニューそのものである。安倍晋三政権もまた発足当初から、アベノミクス3本の矢のひとつとして、このリフレ政策を最重要視していた。原田氏の人選には、政府・日銀のリフレ政策をさらに推