唯一の武器でランチに挑戦 そのころ出会ったのが、フードトラック事業者と出店スペースをマッチングする事業を行うMellowの石澤正芳社長だった。「それまで、『ランチ』という発想はまったくなかったのですが、石澤さんに『ランチをやってみたら?』と言われ、ランチ向けのメニューに変えることにしました」(清さん)。 しかし、新たに機材を買うお金はない。マラサダをつくるのに使っていたフライヤーでつくれるハワイのローカルフードで、競合がいないものを……と考えて行き着いたのがモチコチキンだった。 とはいえ、現物を研究するためにハワイに行くお金もない。清さんは、「昔食べた時の遠い記憶を手繰り寄せて」レシピを工夫。Mellowにオフィス街の営業場所を紹介してもらい、2006年12月からランチの営業を開始したところ、これが大当たり。「正直、モチコチキンがこんなに売れるとは思っていませんでした」(清さん)というほど