元プロレスラーの田上明が、自己破産からの復活劇を振り返る。26歳のときに角界から全日本プロレス入りした田上は、三沢光晴、川田利明、小橋建太とともに“四天王”として肉体の極限に挑むシビアなファイトを展開。「ダイナミックT」と称され、ファンからの絶大な支持を集めてきた。しかし2009年6月に団体社長の三沢が試合中のアクシデントにより逝去すると、彼の人生も大きく転回する。翌7月にプロレスリング・ノア(以下、ノア)の2代目代表取締役社長に就任することとなったのだ。 「細かいところは、俺自身もわかっていないところはあるんだけどさ。たぶんみんなで相談して決めたんじゃないの? まぁでも一番はアレだよね。大株主である三沢の奥さんから『やってほしい』と電話がかかってきたんだよ。同時に、若い連中からも『ぜひお願いします!』って感じで頼まれちゃった。俺の前は、小橋(建太)にも断られたという話だったしさ。それから