ラッパのマークの胃腸薬「正露丸」で知られる大幸薬品が、蚊を避ける効果がある溶液をみつけた。蚊はマラリアやデング熱などを媒介するとされ、大幸は商品化を検討する。ただ、医薬部外品としての手続きがいるため、ある程度の時間がかかりそうだという。 同社と自治医科大が3日、特許を取ったと発表した。蚊を寄せつけにくい効果が認められたのは、二酸化塩素に亜塩素酸ナトリウムなどを混ぜてつくる「二酸化塩素ガス溶存液」。同社が除菌・消臭スプレー剤に使っている。 東京・代々木公園を訪れた人たちにデング熱の感染者が増えているが、同社は「特許出願は2008年5月で、取得時期と重なったのはたまたま」。08年のマウス実験で、蚊に刺される率が溶液を使わない場合より約8分の1、病気の発症率が7分の1まで低くなることがわかり、特許出願していた。(伊沢友之)