◆ 鶴岡市、条件緩和にも申し込み無し 入札不調となった鶴岡市の新文化会館建設事業の再入札が29日、中止と決まった。入札参加願い締め切りの同日までに、1件も申し込みがなかった。参加条件を緩和し、事業費を上積みしたが引き受け手がなく、市は新たな対応を迫られている。予定した2016年秋の開館も遅れざるを得ない情勢となり、当惑が広がっている。 ◆ 業者「複雑で採算合わぬ」 新文化会館の最初の入札は今年3月に実施され、指名業者がすべて辞退して不調に終わった。市は「特殊工法が必要で資機材調達の面でも地元業者のみでは難しい。工賃上昇など不確定要素も多かった」と分析。市内の業者と共同企業体(JV)を組むことを条件に大手ゼネコンが入札参加できるよう門戸を開いて再入札を目指していた。 全国的な工事の需要増大に円安が重なって資材や工賃が急騰したことを受け、市は2012年の基本計画で45億円だった総事業費を段階