2015.07.24 Fri 「島は、地獄となった。」――足下の大きなドラマ SYNODOSが選ぶ「日本語で読む世界のメディア」(東京外国語大学) エーゲ海岸は、照りつける太陽、さわやかな強い風、涼しい海によって旅行者にとっては間違いなく天国である。しかし、生きるために何千キロもの道のりを歩んできたシリア、アフガニスタン、イラク、さらにはミャンマーの難民たちにとっては悪夢である。 アイヴァジュクとアソスでは、卵を割れば料理できそうな温度のアスファルトの道端で足を引きずる貧しい難民たちに出会うかもしれない。 毎晩、家族全員で何百人もの人々が、ミニバスでババカレへ移動する。早朝にコルバシュ村のイェシル港へ向けて歩く。目撃者は、毎日20人から50人を9人から10人乗りのゴムボートに乗せてレスボス島へ移動しようとする難民の状況を見ると、彼らはなす術もなく疲れ果てていると説明する。ここからレスボス島