裁判員制度が始まって21日で10年になります。裁判員裁判によってこれまでにおよそ1万2000人の被告に判決が言い渡され、殺人事件で刑が重くなるなど刑の重さの傾向に変化がみられることが、最高裁判所のまとめでわかりました。 最高裁判所は、平成24年6月以降の裁判員裁判による判決と、制度が始まる前の裁判官だけによる判決について、2年おきに区切って刑の重さの分布を調べました。 その結果、殺人事件は、裁判官だけの500件余りのうち最も多かったのが「懲役11年を超えて13年以下」でしたが、裁判員裁判の1000件余りでは「懲役13年を超えて15年以下」が最も多く、刑が重くなる傾向がみられます。 性的暴行の事件も刑が重くなる傾向がみられ、裁判官の裁判で最も多かったのが「懲役3年を超えて5年以下」だったのに対し、裁判員裁判では「懲役5年を超えて7年以下」となっています。 一方で、放火事件では刑が軽くなる傾向