脱原子力政策を推進するドイツ連邦政府の方針とは裏腹に、「原子力の発電電力100%の電気料金メニュー」が同国内で初めて登場した。小売り事業者のマックスエナジーが昨年12月から提供を始めた。スイスの原子力2基から発電電力を買い取り、全国の需要家に販売している。ドイツでは二酸化炭素(CO2)の排出削減が進んでおらず、販売直後1週間で3千件以上が加入したという。 マックスエナジーは昨年12月1日、ペルー・リマでの第20回気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)開幕を狙って原子力100%の料金メニューを発売した。CO2削減のためには原子力を含むすべての低炭素電源活用が必要とのメッセージを込めた。 料金は必ずしも安くない。平均的な一般家庭(年間消費電力量3500キロワット時)の場合で年間約970~990ユーロ(約13万円)。同社の再生可能エネルギー100%のメニュー(年間約千ユーロ)より若干安いが、