国土交通省近畿地方整備局が建設を進めている中部縦貫自動車道の橋梁の建設現場で、橋脚基礎のケーソンが沈まなくなるなど、複数のトラブルが生じている。近畿地整福井河川国道事務所は2024年9月6日、26年春としていた中部縦貫自動車道の全線開通の時期を見直すと発表した。どの程度の延期になるかは、今後工程を精査して決める。 中部縦貫自動車道は全線開通に向け、最後に残った大野油坂道路の九頭竜インターチェンジ(IC)―油坂出入り口間15.5kmで建設工事が進む。このうち、橋脚のケーソンが沈まなくなったのは、「新子馬巣谷橋(しんしばすだにばし)」の建設現場だ。 このケーソンを含む橋脚工事の工期は23年12月~25年1月で、設計は長大、施工はオリエンタル白石。現場はダム湖に接し地下水位が高く、その浸入を防げることなどを考慮して「ニューマチックケーソン工法」を採用した。同工法では施工中にケーソンの沈下が進まな