《1.脳卒中と骨折をまず予防》 高齢者が「寝たきり」になってしまう原因はさまざまですが、とくに多いのが脳卒中(のうそっちゅう)と骨折です。実際、この2つで、寝たきりの原因の約半数を占めているほどです。 脳卒中は、脳内の血管が裂けて出血したり、あるいは血管がつまってしまったために、脳神経が損傷を受ける病気です。これにより、手足がまひしたり、言葉が話せなくなるなどの障害が残ったときに、ショックで意欲が失われ、寝たきりになるケースが典型例です。 また、骨折の場合、痛みのために体を動かすのをためらううちに、筋肉や関節がかたまって起きられなくなり、寝たきりになるケースが目立ちます。 ですから、まずは脳卒中と骨折の予防につとめることが、寝たきりにならないための第一歩といえます。 《2.過度の安静は逆効果》 家族など、周囲の人の対応も鍵を握っています。本人にはそれほど強い痛みや障害があるわけではないのに